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『ナニー・マクフィー』親善大使・尾木ママに直撃!パパ・ママ・子供・教育家、それぞれの立場からの見どころ

ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ

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どこからともなく現れ、問題を抱えた一家をハッピーにして去っていく魔法使いのナニー(乳母)の活躍を描いた『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』。イギリスの児童文学を下敷きに、信じることの大切さやチームワークの極意を学び成長していく子供たちを活き活きと描写する。そんな本作の持つメッセージに共感し、親善大使を務めているのが、教育評論家・尾木ママこと尾木直樹。映画の公開を前に、母親・父親・子供・教育家、それぞれの立場からの見どころを伺いました!
『ナニー・マクフィー』親善大使・尾木ママに直撃!パパ・ママ・子供・教育家、それぞれの立場の見どころ
──教育評論家という立場から見て、本作のポイントはどんなところにありますか?
尾木:5つのレッスンの中に全部あります。勇気や信じる心、ケンカしないなど、どれもこれも教育的ですね。相容れないのは明らかだけど、それが次第に融合していって最終的に力を合わせていく。そのプロセスもきわめて教育的。心理学の側面とか、発達教育学、人間教育学とか哲学的な要素もあるので、学校の先生にも観て頂きたいですね。ファンタジー映画だけど、そこから理論化して、自分の明日の教室に活かす。先生も夢やロマンを掲げないとダメなんですよ(笑)。
──映画では、「都会育ち」と「田舎育ち」という、違う環境で育った子供たちが登場します。こういった状況で大人が気をつけるべき点は?
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尾木:この映画は、非常に優れた場面設定をしてますよね。都会と田舎、ブランド品を持って召し使い付きの車でやってくる子供と、(農場で動物の)フンだらけで生活している子。その中で、人間が人間らしく育つ環境や、人間性っていったい何だろうということを描いているんです。土とか農業には癒しの効果があって、パワーをくれる本質を持っている。荒れている学校で農業をさせると非行が治ることもありますから、田舎にいるだけで、どの子も素直で友情厚い子に育っていくと思うんです。気をつけて仲良くさせるとか、人為的なものじゃないんですね。大人の知恵としては、都会の生活の中にも、そういう要素を確保したり、学校の中にどう取り入れるか、そういった施策を進めていくのが良いと思います。
──普通のお母さんがナニーのようになるには、どんなことを心がければ良いですか?
尾木:親のほうが、あるべき論を強固に持ってしまうと、それと比較したときに自分の子がダメに見える。一旦、子供の世界に降りてみるといいんです。子供の考えていることって面白いの(笑)。とんでもない詩人だったり天才だったり。そこを楽しめるような感覚を持てば良いんです。急いでいる時も、大人の価値観やスピードにしない。「どうしたの?」と声を掛けて、10秒でも子供の世界に付き合ってあげれば心癒されるし、子供もすぐに動ける。結論だけ求めたり、形だけはめようとしないで、子供と楽しみながら自分も成長していくという自覚が大事なんです。
──ナニーは魔法を使ってケンカを沈めたりしますが、尾木さん自身の経験で、最も効果的だった教育法はどんなものですか?
尾木:1980年代、学校が最も荒れていた時代に中学の教師をしていたんです。タバコ、シンナー、ケンカ…、そういった不良と呼ばれる子供たちと、人間として対決した時、柔道や剣道とか力の強さはなんの役にも立たないんです。とにかく、「君のことが心配なんだ、大事にしたいんだ」という愛情を示すこと。その愛情をどこまで自己表現して、言葉や態度で相手に伝えるかが勝負でした。それが本当に伝わった時は、番長クラスの子だって理解してくれます。必ず通じるものなんですよ。
──この作品では、母親と子供が中心に描かれていますが、父親の視点では、どんなところにポイントがありますか?
尾木:映画の中でお父さんは戦争に行って不在です。でも父親というのは、生活の拠点が一緒じゃなくても、遠くから安心感と勇気を与える力を持っています。この映画を観るお父さんたちには、そんな存在になるにはどうしたらいいのか考えて欲しいですね。映画の最後のほうでは、子供たちに信じ合う友達ができますが、そういう友達を持てる子供にするには、お父さんの影響力が強いんです。女性はドライで子育てに追われてしまいますから、ロマンや夢、信じる心、そういった感覚はお父さんが上手に活かすのがいいと思いますよ。
ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ
──ほかに、この映画の見どころなどを教えてください。
尾木:子ブタのダンスはかわいいですよ(笑)。教育理論から言っても、こういったエンターテインメント作品で笑ったり、「かわいい」とか「凄い!」と思って観ている時に、映画から発せられているメッセージがスッと入ってくるんです。心が豊かで解放されている時こそ浸透するし、集中力も出るんです。子供たちもどんどん夢が膨らみますよね。こういったファンタジーの世界を、主人公と一緒の目線で観て追体験することで成長していくと思いますし、お母さんも心が落ち着いて、お母さんなりの方法で子供との接し方が変わってくると思いますよ。ファンタジーにはそういった力があるの(笑)。
2011年7月1日
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『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』
2011年7月2日(土)有楽町スバル座ほか全国ロードショー!
公式サイト:http://tobu-kobuta.jp/