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映画『サラの鍵』主演クリスティン・スコット・トーマス オフィシャル・インタビュー

サラの鍵

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パリでユダヤ人が“ヴェル・ディヴ(屋内競輪場)”に収容された悲劇を描いた、タチアナ・ド・ロネの同名ベストセラー小説を映画化した『サラの鍵』。12月17日(土)より公開される本作は、ヴェル・ディヴ事件を生き抜いたひとりの少女の数奇な運命と、現代のパリで事件を紐解き、少女の足跡を辿る女性ジャーナリストの苦悩を、2つの世界を交錯させながら描いた人間ドラマ。2010年度の東京国際映画祭では、最優秀監督賞と観客賞を2冠を達成した本作の主演、クリスティン・スコット・トーマスのオフィシャル・インタビューが届きました!
映画『サラの鍵』主演クリスティン・スコット・トーマス オフィシャル・インタビュー
──原作であるタチアナ・ド・ロネの小説はすでにご存知でしたか。
クリスティン:娘を通して知りました。シナリオを読んで素晴らしいと思ったので、この小説知ってる?と娘にたずねたところ「その映画、絶対やらなきゃだめよ、すごいじゃない!」と言ってくれたんです。当時、私はブロードウェイの舞台に立っていたのですが「それならぜひ読まなくては!」と思ったわ。この小説と出来上がった映画は兄弟のような関係です。共通する部分もあれば、それぞれに素晴らしい個性があるのです。
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──貴女にジュリアという人物を演じる決意をさせたものは?
クリスティン:まずストーリーです。人は前進を続けながら、どのように過去と共存すればいいかを示しています。それにジュリアは素晴らしい女性です。彼女は母親であり、娘との関係も映画には描かれています。そして自分の人生に責任をもって行動するジャーナリストとしての彼女。

ジュリアは1942年7月のヴェルディヴのユダヤ人一斉検挙について、当時10才の少女だったサラについて調査をします。今を生きながら彼女は戦争とも向き合うのです。戦争について知ることは家族の秘密を暴くことにもつながります。彼女は彼女なりに償おうとする。

一方で彼女自身の日常にも突如波風が立ち始めます。彼女にとっては願ってもない妊娠が、夫婦の危機を引き起こすことになるからです。ただ、苦しみの渦中にあっても人は幸福感を味わえる、それは本当に素晴らしいことです!
──ジル・パケ=ブランネール監督によると、貴女の人生はジュリアの人生に重なるものがあり、貴女のシンプルな演技が必要不可欠だったということですが…。
クリスティン:個人的には胸がいっぱいになるシーンは多々ありましたが、お涙頂戴な演技はご法度でしたから!私は外国人としてもう何年も前からパリに住み、医者やジャーナリスト、弁護士の知り合いが大勢いる環境で生きています。最近では、イラクやコソボの戦地を取材した素晴らしい女性報道記者と知り合いになりました。現地で彼女は悲惨な情景を目の当たりにしていた。それでも自宅に戻るまでは、気丈に取材を続けたそうです。

語り伝えることは私たちひとりひとりの義務じゃないでしょうか。目を見開いて見ることです。感傷や弱気に負けて立ち止まってはいけないのです。それはまさにこの作品を通して、監督が見事に実践していることです。監督は悲劇を扱いながら、過剰な感傷主義を回避しているのです。
──アメリカ、イギリス、フランスの3カ国を活動の舞台にしてらっしゃいますが、どんな生活なんでしょうか。
クリスティン:仕事をしている母親の生活、つまり乳母とパパとおばあちゃんたちの間を常に行ったり来たりしてますね。子供がいれば誰もがこのパターンじゃないかしら!3人の子の母でも、年を重ねるとぐっと寛容になるんじゃないかしら。重要なこととそれほどでもないことの見分けがつくようになるんです。昔に比べて、リラックスしていますね。
──あなたには迷いがありますか
クリスティン:迷いの種はしょっちゅう見つけます。自分の仕事は好きですが、さらなる挑戦を必要としているんです。「うん、これは出来るわ!」と言えるにはチャレンジが必要なんです。私の出演作の多くが海外で公開されること、それは私にとって究極の夢なんです。
──最後にひと言。
クリスティン:この映画が本当に描いていることを忘れないで欲しいわ。それは人生が続いていくということ、人間には立ち直る力があるということなの。最悪な悲劇に直面しても私達は進みつづけるのよ。
2011年12月9日
『サラの鍵』
2011年12月17日(土) 銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館他全国ロードショー
公式サイト:http://www.sara.gaga.ne.jp/