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撮影の舞台裏でもリアルに大冒険 ──『瀬戸内海賊物語』葵わかな&大森研一監督インタビュー

瀬戸内海賊物語

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2011年開催の“瀬戸内国際こども映画祭”で「エンジェルロード脚本賞」グランプリを受賞した作品を、その受賞者である大森研一監督がメガホンをとり映画化した『瀬戸内海賊物語』。本作は、かつて瀬戸内海に実在した海賊・村上水軍の子孫にあたる子どもたちが、島の危機を救うため、村上水軍が残した財宝を探しに奔走する冒険物語。映画の公開を前に、大森監督と、劇中で主人公とともに冒険を繰り広げるクラスメイト・愛子を演じた葵わかなに、撮影の思い出など伺いました。
撮影の舞台裏でもリアルに大冒険 ──『瀬戸内海賊物語』葵わかな&大森研一監督インタビュー

──瀬戸内国際こども映画祭の「エンジェルロード脚本賞」グランプリを受賞し映画化に至りましたが、どんな思いで脚本を書いたのですか。
監督:『グーニーズ』や『インディー・ジョーンズ』といった映画が好きで、それが監督としての原動力でもあったので、冒険映画を作りたいという思いが初めにありました。でも、まるまる作り話ではなくて、半分は史実も絡めた冒険ものにしたかったし、僕が愛媛出身なので、地元の大名びいきという気持ちもあり、瀬戸内の村上水軍について調べて実話を絡めました。
──メインの子役のオーディションは、1027通もの応募があったそうですね。どのように選考したのですか?
監督:東京・香川・愛媛でオーディションをしました。プロ・アマ問わず募集したんですが、とにかくまっさらの状態から選びたかったので、事務所に入っている子もいたけど、演技テストでもその辺は伏せてもらったりして平等に選びました。結果、たまたま同じ事務所の2人(柴田杏花&葵わかな)が残りましたね。
──葵わかなさん=愛子というのはどんな要素から?
監督:オーディションは何回戦もあったんですが、わかな=愛子っていうのは、割と初期の段階で考えてましたね。醸し出す雰囲気や佇まい、口調も含めて、僕が書いた脚本の愛子にハマってるなと思っていました。
──わかなさんは、自分が演じた愛子をどんな子だと思いましたか?
葵:すごく分かり易く言うと…ツンデレかな(笑)? でも、単純にツンデレじゃなくて、小学校6年の役なんですけど、その時期にありがちな、不器用で意地っ張りな女の子。楓たちと仲良くなっていく過程でも、嬉しいのに表に出さない。都会の子みたいに、いつもオシャレなものを持っていて、クラスで注目を浴びている…そんな感じの子かなと思ってました。初めてらせて頂いたキャラクターだったので、楽しかったです。
監督:愛子は難しい役柄だったと思うんですよ。皆が笑顔で元気なのに、1人だけツンデレなので(笑)。わかなも、途中でちょっと笑みがこぼれたりしてたよね。
葵:私的には、楓たちとしばらく行動を共にしているから、少しぐらい仲良くなってるだろうって思ったんですけど、監督は「まだダメ!まだダメ!」って(笑)。
──劇中ではツンデレでしたけど、舞台裏では他の子達とどんな風に過ごしていたんですか?
葵:小豆島の撮影が半月ぐらいだったんですけど、(楓役・柴田)杏花とずっと同じ部屋だったし、移動とか食事もずっと一緒に過ごしていました。最初は、男の子たち(学役・伊澤柾樹、冬樹役・大前喬一)との距離感もわからなかったけど、東京でのリハーサルがあったので、小豆島に入った頃には、みんな仲良くなってました。年齢が近かったので色んな話が出来て、すごく楽しかったんです。

撮影が早く終わった時はトランプして遊んだり。自転車を借りて、みんなで離れた場所にご飯を食べに行ったり(笑)。本当は宿題しなきゃいけないけど、すぐに「外行こうよ!」ってなって、自転車で「小豆島ラーメン」を食べに行ってました(笑)。海とエンジェルロードが見えるお店で、夜もすごくキレイなんです。
監督:僕等も毎回スタッフと「小豆島ラーメン」を食べに行くんですけど、満席で入れなくて、店を覗くと彼女たちがいつも奥の特等席にいたんですよ(笑)。撮影を早めに終えてあげて、夜も「ゆっくり休めよ」とか言ってたんですけど、どうやら結構遊びに行ってたらしいですね(笑)。
──都会出身だと、なかなかそういう経験できないですよね。
葵:星空がキレイなのも、すごくビックリしました。肉眼でも良く見えるんですが、宿を移る時、“星を見る会”みたいなこともして頂いて、大きい望遠鏡で覗いて星の名前を教えてもらいました。大人が撮影をしている時は、子ども達だけ空き時間なので、民宿の裏の海とか、公園の廃墟とかで遊んで、子どもの頃に帰った感じで楽しかったです。
監督:そんなことしてたんだ(笑)。こういった取材で初めて聞くんですけど、結構みんなでリアルに冒険してたんだね。早く寝ろって言ってたのに(笑)。
──撮影の舞台裏で冒険したり遊んだりする中で、4人のキャラクターは映画のままだった?
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葵:全然(笑)。撮影当時は私が中学校2年生で、子役達の中で一番年上だったので「頑張んないと!引っ張っていかないと!」って思ってたんですけど、実際に撮影に入ったら、そっちの波にのまれちゃった(笑)。

撮影中も、小早船を漕ぐシーンで、監督やカメラマンさんが岸からカメラを回していて、船の上は私たちだけなんですけど、漕ぐのが難しいので、ケンカになったり(笑)。お芝居の中では私が仕切っているんですけど、実際は杏花が仕切ってくれました。普段、杏花は静かなんですけど、私や男の子たちが騒ぎすぎたりすると、渇入れてくれるんです(笑)。でも、撮影の最初のほうは、休み時間もただただ遊んでいるだけだったんですけど、後半になるにつれて、監督が見ていないところで練習したり、みんな自分の役のことも考えながら、自然と映画の中のようなバランスがとれていったと思います。
──監督自身は、脚本を書く時に少年時代の自分を反映させたりしたんですか?子どもの頃はどんな遊びを?
監督:強引でわんぱくだったので、反映させた部分はありましたね。でも僕の里は、海もあるけど相当な山奥なので、どちらかと言うと「アルプスの少女ハイジ」の世界でしたね(笑)。牧場だったので牛に追いかけられたり、山ばっかりだったので基地は作り放題。そんな中で自分なりに冒険していたので、結構そういうのが活かされていると思います。
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──では改めて、お二人がこの映画を通して伝えたいメッセージと見どころをお願いします。
監督:難しく考えず、諦めずに前に進む気持ちとか、冒険心を忘れないで欲しいですね。懐かしさも感じてもらえると思うので、大人もそういった意味では楽しめると思います。
葵:私の役は意地っ張りで悩みも持っている役なんですが、楓や学、冬樹という仲間との冒険を通して子ども達の成長が見られるので、愛子がどんな感じで成長していくのかも観て欲しいです。物語も、冒険のからくりや展開もゲーム感覚ですごく面白いので、そこにも注目して欲しいです。あと、夏休みは是非、小豆島へ(笑)!!
2014年5月27日
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『瀬戸内海賊物語』
2014年5月24日(土)香川・愛媛・徳島先行公開、5月31日(土)全国公開
公式サイト:http://setokai.jp/