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チョウ・ユンファは伝説だよね!『シャンハイ』ミカエル・ハフストローム監督インタビュー

シャンハイ

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1941年、開戦前夜の上海を舞台に、同僚の死の真相を探る米国諜報員と、事件に関わる男女の切ない運命を描いたサスペンス超大作『シャンハイ』。様々な文化と野望が入り乱れ、「魔都」と呼ばれた街を舞台にした本作には、米・中・日・独を代表する役者陣が集結。この国際色豊かな現場をまとめあげたのが、スウェーデン出身のミカエル・ハフストローム監督。『1408号室』や『ザ・ライト エクソシストの真実』など、ダークなサスペンスに定評のある監督に、『シャンハイ』製作の醍醐味など伺いました。
チョウ・ユンファは伝説だよね!『シャンハイ』ミカエル・ハフストローム監督インタビュー
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──この作品は、企画から10年の歳月を経て完成してますが、脚本を読んだ時、どんな作品にしようと考えましたか?
監督:この脚本を読んだのは、ジョン・キューザックと『1408号室』を撮っていた時だった。とても引きこまれたよ。僕は元々、第二次世界大戦という時代背景に興味を持っていたけど、当時の上海という街について知識はなかったから、勉強できるという意味で楽しみだったんだ。

1940年代は、建物の外観や看板、色彩なども含めて、映画的な時代だったのも魅力的に感じた。記録映像や写真、読みものなどで当時の上海を徹底的にリサーチして、エンターテイメントシティとして知られた街を再現するのは、とてもエキサイティングな作業だった。もちろん、「街」とその「時代」を再現する必要があるので、世界が戦争に巻き込まれる寸前という時代の正確さも、可能な限り追求したつもりだ。
──その1941年の上海にたたずむコン・リーさんは、美しすぎて見入ってしまいました。どんな方でしたか?
監督:ドレスやヘアスタイルも含めて、1940年代の魅力的な女性のスタイルがピッタリ合っていたよね。実際にあの世界にいても違和感のない、すごく特別な女性だと思った。世界で最も美しい女性であり続けてきたし、これからもそうであると思う。現場での彼女は、全然わがままじゃなく、とても気楽な人だった。もちろん、女優としてちゃんと考えてくれて、とてもいいディスカッションが生まれたんだ。
──チョウ・ユンファさんや渡辺謙さんについても聞かせてください。
監督:チョウ・ユンファは伝説だよね(笑)!素晴らしい俳優であるだけでなく、とても心が広くてスイートな人だった。共演したジョン・キューザックも大ファンだったらしいよ(笑)。俳優は、現場で憧れの人に会っても冷静でいるものだけど、ジョンは、「あっ!チョウ・ユンファだ!!」と興奮していたからね(笑)。

渡辺さんも、言うまでもないが本当に才能に溢れている。僕がこの企画に惹かれたもう一つの理由が、欧米でもお馴染みのアジアの俳優さんたちと一緒に仕事が出来るということだったんだ。撮影中も、僕には解りきらない文化的な背景について、彼らの意見を参考にしながら、リアルなキャラクターを作ることが出来たよ。
──監督はスウェーデン出身ですが、スウェーデンにはイングマール・ベルイマンやラッセ・ハルストレムなど世界的に成功を収めている監督や役者も多く、映画文化が隆盛な国だと思います。監督自身は、どんな環境で映画業界を目指したのですか?
監督:母は映画評論家で、父は映画にも関わる画家だった。とても映画的でアーティスティックな環境で育ったんだ。具体的に映画の仕事がしたいと思っていなかったけど、やはり自然に関わるようになって、脚本、助監督、テレビドラマの監督、そして映画監督デビューを果たし、今、ハリウッドで映画を作るようになったってわけさ(笑)。

子供の頃は、黒澤明やフランソワ・トリュフォーのような、子供が観るとは思えないワールドシネマを好んで観ていたよ。だから『シャンハイ』も、その頃に観た『カサブランカ』や『第三の男』を思い起こさせる、ノスタルジーを感じられるようなトーンを心がけたんだ。
──最後にこれからご覧になる方にメッセージをお願いします。
監督:サスペンスやラブストーリー、上海という街、役者のパフォーマンスは充分に楽しんでもらえると思う。何といってもこの物語は、失われた愛と失われた友情、信じることがテーマになっていて、国籍や何らかの事象に左右されない、普遍的なものを描いている。最近のハリウッド映画は10代向けの作品ばかり発信しているので、こういった大人が楽しめる作品が少なくなっているけど、そういった部分でも楽しんでもらえると思うよ。
2011年8月19日
『シャンハイ』
2011年8月20日(土)より丸の内ピカデリー他全国公開
公式サイト:http://shanghai.gaga.ne.jp/