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二階堂ふみ&長谷川博己、終戦70周年記念映画『この国の空』で共演!荒井晴彦17年ぶりの監督作

この国の空

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『ヴァイブレータ』『共食い』『海を感じる時』の脚本家・荒井晴彦が、17年ぶりにメガホンをとり、終戦70周年記念作品として、谷崎潤一郎賞受賞小説「この国の空」を映画化することがわかった。メインキャストで二階堂ふみ、長谷川博己、工藤夕貴らが出演する。
二階堂ふみ&長谷川博己、終戦70周年記念映画『この国の空』で共演!荒井晴彦17年ぶりの監督作

舞台は1945年、終戦間近の東京。母親と叔母と暮らす19歳の里子は、度重なる空襲に怯え、まともな食べ物も口に出来ないなかでも健気に暮らしている。隣に住む市毛は丙種により赤紙を免れながら、妻子は疎開させ、一人暮らしをしている。音楽を志していた彼が奏でるヴァイオリンの音色が里子の心を和ませるのだった。終戦間近だとまことしやかに囁かれはするものの、すでに婚期を迎えた里子は、この状況下では結婚などということは望めそうもない。自分は男性と結ばれることなく、戦争で死んでいくのだろうか。その不安を抱えながらも、市毛の身の回りの世話をすることがだんだんと楽しみになっていく。そしてその楽しみはいつしか、里子の中の「女」を目覚めさせていくのだった…。

1983年に出版された、芥川賞作家・高井有一による同名小説は、終戦間近の東京の庶民生活を、細やかな感性と格調高い文章で丁寧に描き、谷崎潤一郎賞を受賞。終戦70周年記念作品として、吉本興業グループの新たな会社“KATSU-do”により映画化される本作は、『ヴァイブレータ』『共食い』『海を感じる時』で男と女のえぐ味とロマンチシズムを見事に描いた脚本家・荒井晴彦が、1987年の『身も心も』以来17年ぶりにメガホンをとる。

主人公の里子を二階堂ふみ、その母親を工藤夕貴、隣家で一人暮らしをする市毛役を長谷川博己が演じる。

荒井晴彦監督 コメント


三十年前、「この国の空」を読んで、映画にしたいと思った。高井有一さんにお会いして、映画にできる当てはありませんが、原作を頂けませんかとお願いした。高井さんは快諾してくれた。

昭和二十年、八月、杉並の善福寺に母と住む若い娘が隣家の妻子を疎開させた中年男とどうせ本土決戦、一億玉砕死ぬのだと一線を越えてしまう。いけない、と思ったのと同時に里子の周りから蝉の声が消えた。しんと鎮まり返った一瞬があった。里子は身体を弾ませるようにして市毛にしがみついて行った。しかし、戦争は突然終わる。娘は、死ななくてすんだと喜ぶ男を見ながら、戦争が終ったらこの人の奥さんと子供が帰ってくると思う。「この国の空」の主人公は戦争が終って喜べないのだった。この娘にとって「戦後」が「戦争」になるのだろうと予感させて小説は終る。

 この国の戦後は、戦争が終ってよかっただけでスタートしてしまったのではないだろうか。まるで空から降ってくる焼夷弾を台風のような自然災害のように思って、誰が戦争を始めたのか、そして誰がそれを支持したのかという戦争責任を問わずに来てしまったのではないだろうか。戦争が終ってバンザイじゃない娘を描くことで、この国の戦後を問えるのではないかと思った。

 企画は動かなかった。六年前、余りに仕事がないので「この国の空」をシナリオにした。信頼する監督に読んでもらった。脚本賞取れるようなホンだけど、こういう映画、誰が見るの?と言われた。去年の暮、あるプロデューサーがやりましょうと言ってくれた。監督、誰にしようと言ったら、自分で撮りなさいよと言われた。そして、いま、「戦争が終って僕らは生まれた」と同じ歳のカメラマンと「戦争を知らない子供たち」を口ずさみながら撮影している。
 敗戦から七十回目の八月十五日の公開を目指して。

二階堂ふみ コメント


京都太秦撮影所での撮影は初めての経験なのですが、本気度の高いスタッフの方々とご一緒するこ事ができて嬉しいです。素敵な作品になるよう精一杯頑張ります。


『この国の空』
脚本・監督:荒井晴彦
出演:二階堂ふみ 長谷川博己 工藤夕貴
原作:高井有一「この国の空」(新潮社刊)
ゼネラルプロデューサー:奥山和由
プロデューサー:森重晃
撮影:川上皓市 美術:松宮敏之 照明:川井 稔 録音:照井康政 編集:洲崎千恵子
助監督:野本史生 制作担当:森 洋亮 ラインプロデューサー:近藤貴彦
制作:「この国の空」製作委員会 制作プロダクション:ステューディオスリー
製作幹事:KATSU-do 協賛:大和ハウス工業
配給:ファントム・フィルム
www.kuni-sora.com

2015年、全国ロードショー
2014年10月8日
『この国の空』
2015年8月8日(土)より、テアトル新宿、丸の内TOEI,シネ・リーブル池袋他、全国ロードショー
公式サイト:http://kuni-sora.com/