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黑沢清監督、海外初進出作品で「新人監督に戻ったような緊張と興奮」 『ダゲレオタイプの女』ジャパンプレミア

ダゲレオタイプの女

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黑沢清監督が初めてオール外国人キャスト、全編フランス語で撮りあげた最新作『ダゲレオタイプの女』の公開に先駆け、主演のタハール・ラヒムが初来日。黑沢監督とともにジャパンプレミア上映舞台挨拶に登壇した。
黑沢清監督、海外初進出作品で「新人監督に戻ったような緊張と興奮」 『ダゲレオタイプの女』ジャパンプレミア

15日(木)、ヒューマントラストシネマ渋谷にて行われたプレミア上映会では、盛大な拍手に迎えられ、黑沢監督とタハール・ラヒムが登壇。

タハールは「日本に来ることができて大変嬉しいです。黑沢監督の作品に出演できて、そしてそれを今こうして皆さんの前でご紹介できることが大変嬉しいです」と挨拶。黑沢監督も「タハールは今回初来日なんです。初めて日本以外で撮影して完成したフランス映画を、初めて日本の皆さんにご覧いただくという、なんだか初めてづくしな日になりました。キャリアは⻑いですけれど、新人監督に戻ったような緊張と興奮をしています」

今月11日、トロント映画祭で行われたワールドプレミアでは、満席となった会場の約1000名の観客にお披露目され喝采を浴びた。黑沢監督は「大きなホールで沢山の方にご覧いただきました。通常、映画祭では途中で出て行ってしまう人も多い中で、誰1人出て行かなかったと思います。でも隣でタハールだけが席を立ちましたね(笑)」と暴露すると、タハールははにかみながら「ちょっとトイレが我慢できず...(笑)。観客の皆さんは熱心に見てくれていました。上映後のQ&Aにも多くの人が残ってくれ、的を得た質問をしてくれました。この映画のことをちゃんと分かってくれていると感じました」と語った。

タハールについて黒沢監督は、「表現力がとにかく素晴らしいです。動き、顔の表情、一挙手一投足に引き込まれることでしょう。大げさではなく、彼に注目がいくんです。ここでご覧になった皆さんも彼に釘付けとなると思いますし、この作品で彼のファンが急増すると思います」。監督のその台詞に照れくさそうに手で顔を仰ぐタハール。また、ヒロインのコンスタンス・ルソーについては、「本作では、彼女という“ひとつの発見”が出来ました。こんな素晴らしい女優が、フランスに、そしてヨーロッパにいたのか、と皆さんにもご覧いただけると思います。この作品のヒロインに、これ程マッチする人はいないと思います」と、主演の二人の存在感を大絶賛した。

黒沢監督についてタハールは「黒沢監督の演出は、俳優に簡単な指示をしたあとは、俳優たちに自由にやらせてくれます。1つ1つの動きを細かく決める監督もいるので、そこに関しては、嫌なプレッシャーはありませんでした。監督は撮影初日から最終日まで上機嫌でした。間近で照明の付け方や、動きの付け方を見ることができ、光栄でした。黒沢監督の映像は、いわば“1つの絵を作っていく”ようなものでした」と賞賛。これに監督は、「上機嫌…でしたか(笑)50%の脚本、20%の指示で、僕が作った70%のものに、30%の照明部や美術部が付け加えて、いきなり100%の作品に出来上がって現れるのですから、それは誰でも上機嫌になりますよね」と満足げに語った。

映画についてタハールは「とても美しいラブストーリーです。普遍的な物語ではあるのですが、それでも従来の“黒沢監督”のテーマが総て詰め込まれています。この映画を見るときに、“黒沢監督がフランスで撮った映画”とみるのではなく、 “フランス映画”の一本として見ていただきたいと思います。音楽も素晴らしい。「ブラボー」と言いたいです!そして、黒沢監督の映画に出演できたことに、本当に嬉しく思っています」

黒沢監督は「オーソドックスな若い男と女のラブストーリーとして十分に満足していただける出来だと信じています。そして、タハール・ラヒムの演技が最初はどう登場し、どういう表情でこの物語が終わるのか、目を皿にしてご覧ください」とアピールした。
2016年9月16日
『ダゲレオタイプの女』
2016年10月より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国公開!