ニュース&レポート

細田守・樋口真嗣監督も太鼓判!原恵一監督初の実写映画『はじまりのみち』シンポジウム開催

はじまりのみち

  • Facebookでシェアする
  • ツイートする
映画監督・木下惠介の生誕100年を記念して製作された映画『はじまりのみち』の完成を記念し、本作のメガホンをとった原恵一監督、『サマーウォーズ』などで知られるアニメーション映画監督の細田守、実写や特撮、アニメなどの幅広い分野で活躍する映画監督の樋口真嗣をパネリストに迎えたシンポジウムが開催された。
細田守・樋口真嗣監督も太鼓判!原恵一監督初の実写映画『はじまりのみち』シンポジウム開催

『二十四の瞳』『喜びも悲しみも幾年月』『楢山節考』など数々のヒット作を生み出した映画監督、木下惠介。生誕100年を記念して製作された映画『はじまりのみち』は、木下監督の戦時中の実話をもとに母子の情愛を描いた物語だ。メガホンをとったのは、『河童のクゥと夏休み』『カラフル』といったアニメーション作品で高い評価を受け、同監督を敬愛する原恵一監督。

本作で初の実写映画に挑んだ原監督は、アニメ作品との製作過程の違いを、「アニメは机に向かっての1カット1カット積み重ね。実写は大変な撮影のシーンの際に、スタッフからの要望があった時だけ画コンテを作成する、という感じでした。実写はアニメと違って天候の影響も受けるので、そういう意味では大変でしたね。撮り終えてからは、アニメーションと同じ作業でしたが、映画になっていない場合、アニメは画をイジれるけど実写ではできない。『はじまりのみち』は撮り足す必要もないくらい、ちゃんと映画になっていたので、良かったです」と振り返った。

原監督の実写映画へ挑戦について細田監督は、「原監督のアニメのファンでずっと見ていたのですが、実写をやると聞いて若干不安に思うところもありました。アニメとは勝手が違うため、原さん独自のテイストが無くなってしまうと思っていた」と明かしつつ、映画を鑑賞し、「静かだけど力がある寸分違わぬ原恵一スピリットが作品全体に漂っていて、安心しました」と感想を述べた。

また、細田監督自身も、劇中の木下監督と似たような経験をしていたようで、「作品を作っている最中に、母が倒れてしまい、更に諸事情で映画が出来なくなった事がありました。「看病しろ」と言っていた母が、看病に戻ってみると「全部無しにして実家に戻るのはありえない」と言いました。『はじまりのみち』の内容が自分の体験とそっくりで、当時の自分を見ているような気分になりましたね」と感慨深げに語った。

撮影現場へ陣中見舞いに訪れたという樋口監督は、「スタッフが監督を愛していて、みんなで支えている、現場がとても良い雰囲気だったので安心しました。贅沢な製作環境では無かったと思うが、適格な画作りと芝居がリッチだった」と振り返った。劇中では『二十四の瞳』の構想を得る重要なシーンで、宮崎あおいが国民学校の先生役として出演しているが、樋口監督は、「“学校の先生”という役での、望遠での横顔が雄弁に語っていた」と絶賛。さらに、「田中(裕子)さんのラストシーンで空を見上げて泣くシーン等を思い出すとグッときますね。10年後見たとしても良い映画。そして明らかに10年後、20年後に残る映画だと思います」と太鼓判を押した。

最後に原監督は、「映画監督の話なので自身と重ね合わせて書いてた気もします。この仕事が出来た事も何か運命めいたものも感じます。出来上がった作品も似たような作品が思い当たらないので、木下惠介監督作品のような過激な作品に出来たのではないかと思っています。ぜひ劇場に足をお運びください」とメッセージを贈った。
2013年5月13日
『はじまりのみち』
2013年6月1日(土)全国ロードショー
公式サイト:http://www.shochiku.co.jp/kinoshita/hajimarinomichi/