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名優・仲代達矢が新進女優・徳永えりに熱いエール 〜『春との旅』プレミア試写会

春との旅

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名優・仲代達矢が約9年ぶりの主演に挑んだ感動作『春との旅』のプレミア試写会が、東京・よみうりホールで行われ、小林政広監督、仲代達矢、孫娘を演じた若手女優・徳永えりが舞台挨拶に登壇した。
画像:名優・仲代達矢が新進女優・徳永えりに熱いエール 〜『春との旅』プレミア試写会
映画『春との旅』は、北海道を舞台に、老漁師とその孫娘が疎遠となった親類縁者を訪ね歩き、彼らの旅を通して「生きることとは何なのか」という永遠不滅のテーマを厳しくも温かく描き出した感動作。

自らの脚本をもとに、約8年越しの企画を実現させた小林監督は、1100人で埋め尽くされた客席を見渡し、「12月半ばから試写をやっていて、もうすぐ公開となります。公開前にこんなにお客さんに見せていいのかな…それもタダで…。でも、その心配も今日で終わりです。観て良いと思ったら、是非もう一回観て頂けたらと思います。」と挨拶し、冒頭から会場を沸かせた。

自身が演じた「忠男」という偏屈で甘えん坊なキャラクターについて仲代は、「映画俳優をやって60年、この晩年の老役者がこんな素敵な映画に出会えて本当に幸せだと思っています。私は77歳になるので、忠男は等身大で演じました。でも、私はこんなに頑固ではありません(笑)。非常に真面目で大人しい役者ですけども…(笑)。この歳で夢を持ち、頑固で人の迷惑も考えず、こんな可愛い孫(徳永)を犠牲にして生きていこうとする老人の姿。介護の問題など色々ありますけど、多少皆さんに迷惑かけても、忠男のような生き方は羨ましく思います。」と語った。

そして、「小林監督は天才です。」という仲代の言葉を受けた監督は、「イラク戦争が始まった頃にこの本を書きました。映画は時代に寄り添うものですが、その頃は映画が政治的・社会的なものばかりになっていました。自分が映画を志した頃から観ていた日本映画にあった「家族の物語」を作りたくて実現させました。」と製作の経緯を明かした。

本作のテーマにちなんで、「生きる道」について聞かれた仲代は、「作り手として、人間とは何か、生きるとは何かを、命ある限り追求していきたい。」と回答。徳永は、「お芝居で努力し続けて、作品を作り出す一部になっていければ幸せです。」と語った。また、小林監督は、「この映画が公開されて、一人でも多くのお客さん入って頂けたら、次回作を撮るチャンスも出来ると思います。僕の生きる道は、皆さんの気持ち次第で決まると思います。」と話し、会場が温かい笑いに包まれた。

画像:名優・仲代達矢が新進女優・徳永えりに熱いエール 〜『春との旅』プレミア試写会
ここで、5月9日に22歳を迎えた徳永の、誕生日を祝うというサプライズ企画も…。何も知らされていなかった徳永は驚いた様子を見せ、仲代からは、「これから映画女優、舞台女優として色んな経験をすると思います。初志を貫いて、薄っぺらな女優にならず、志高くして一級を狙って下さい。」とのメッセージとともに花束が贈られた。仲代の抱擁を受けた徳永は、涙ぐみながらも、「まだまだ足りないことがあるけど、焦らず一歩一歩引き出しを増やしていって、仲代さんのような素敵な役者になりたいと思います。」と決意を新たにした。

最後に仲代から、「この映画が完成してから3回観ましたが、テーマ音楽が流れただけで泣いちゃうんです。ギリシア悲劇では、泣くことは浄化されことと言います。今日は、うんと泣いて下さい。」とメッセージが送られた。
2010年5月12日
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『春との旅』
2010年5月22日(土)より新宿バルト9、丸の内TOEI 2 ほか全国ロードショー
公式サイト:http://www.haru-tabi.com/