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『希望の国』園子温監督、原発問題の討論会に出席「住民一人ひとりに柔軟な対応を」

希望の国

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10月20日(土)より公開される園子温監督最新作『希望の国』の上映会が16日(火)、参議院議員会館で行われ、上映終了後の討論会「あなたと原発~再稼働した日本をシミュレーションしてみる~」に、園子温監督が出席した。
『希望の国』園子温監督、原発問題の討論会に出席「住民一人ひとりに柔軟な対応を」

東日本大震災から数年後の日本のとある町。小野家と鈴木家は隣り合い、つつましくも幸せに暮らしていた。ある日、大震災が発生、それに続く原発事故が、生活を一変させる。原発から半径20キロ圏内が警戒区域に指定され、強制的に家を追われる鈴木家と、道路ひとつ隔てただけで避難区域外となる小野家。そんな中、小野家の息子・洋一の妻・いずみが妊娠、子を守りたい一心から、放射能への恐怖を募らせていく…。

“性”“暴力”などのタブーを暴き続けてきた園子温が次に選んだテーマは、“原発とともに生きざるをえない日本”。最新作『希望の国』では、東日本大震災から数年後のある村を舞台に、原発事故に翻弄されながらも新たな日常と懸命に格闘する家族のひたむきな姿を描いていく。

10月16日(火)、参議院議員会館にて行われたエネシフジャパン主催の勉強会では、『希望の国』上映後、「あなたと原発~再稼働した日本をシミュレーションしてみる~」と題した討論会が行われ、園子温監督とマエキタミヤコ氏(環境広告サステナ代表)、桃井和馬氏(写真家/多摩市循環型エネルギー協議会代表)、谷岡郁子参議院議員、橋本勉衆議院議員が登壇した。

作品への期待度を反映してか、会場には早くから続々と参加者が詰めかけ、映画鑑賞後の討論会ではメモを取りながら熱心に聞き入る姿も。谷岡郁子議員は、「被災された方の状況は鳥のように俯瞰して全体像を見ようとすると、実は全部抜け落ちてしまう。私たちも園監督のように一人ひとりと会ってお話することでしか掴めない。園監督とも同じ悩みを持っているんだな、ということが映画を見てよく伝わってきました」と監督と意気投合。「私の“みどりの風”会派の議員等にはこの映画を見ることを必須科目にします」と本作を応援する意志を表明した。

また、園監督から橋本勉議員へ「震災後の警戒区域の設定に関して、行政はもっと住民一人ひとりの意志を尊重した柔軟な対応ができないものだろうか」と提案を投げかけるなど、活発に議論が交わされ、橋本議員も「今、民主党内では意見が分かれていて揺れているけれども、原発ゼロを目指して周りの議員にも見せるようにします」と、応援の意志を表明。

園監督は「参議院議員会館の建物はこんなに綺麗なのに、この会場のプロジェクターは僕の友人の自宅にあるものより古い。プロジェクターにももう少し予算を割いたらいいのに(笑)」と議員会館に物申し会場の笑いを誘った後、最後に、「商業精神で言うわけでは決してないですが、皆さんにはぜひもう一度スクリーンで見て欲しい。この映画は音や映像の隅々にまで気を配って作ったので、ぜひ大きいスクリーンで見て欲しいんです」と参加者へ応援を呼びかけた。
2012年10月17日
『希望の国』
2012年10月20日(土)、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー!
公式サイト:http://www.kibounokuni.jp