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水野美紀、女の心の闇と渇望を描く『恋の罪』に「女性なら肌で分かる」と自信のアピール

恋の罪

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園子温監督最新作『恋の罪』が、12(土)に初日を迎え、テアトル新宿で行われた舞台挨拶に、園子温監督をはじめ、身も心もむきだしに熱演を繰り広げた水野美紀、冨樫真、神楽坂恵、そして女優陣に負けない怪演を見せた津田寛治と小林竜樹が登壇した。
水野美紀、女の心の闇と渇望を描く『恋の罪』に「女性なら肌で分かる」と自信のアピール

立ち見客が出るほどの大盛況の中で行われた舞台挨拶では、園子温監督が、「やっと皆さんの前にお見せできることができて、肩の荷が下りたというか、感無量です」と挨拶。「僕はこの映画を最も愛していてる。ずっとこれからも心の中に留めていきたい映画となりました。こうやって沢山の人に初日を見守ってもらえて、“こういう映画でもヒットするんだ”と日本の映画界に示すことができる」と自信を見せた。

念願の園監督作品に参加し、初のフルヌードに体当たりで挑んだ水野美紀は、「監督に新しい一面を引き出していただきました。ずっと思い出に残る、演じたことを誇りにできる役でした」と振り返り、映画について、「SEXというものが“愛を確認するための行為というだけではなく、満たされないもの、渇望・闇を満たすための代償行為として描かれています。そういう感覚は、女性なら肌で分かるんじゃないか。でも、男性にとっては意味不明と感じたり怖いと思ったりするのかも」と分析した。

昼は大学助教授として日本文学を教え、夜は渋谷区のラブホテル街で体を売る女・美津子を演じた富樫は、「(劇中で)“SEX”という言葉を大きい声で言う場面は、自分でも、“こんなに大きい声でこんなこと言っちゃった…”と、びっくりしてしまった(笑)。普段そんなに大声で言う機会はないので、いい体験になった」と語り、会場を笑わせた。

5月に行われたカンヌ国際映画祭では、強烈な内容にも関わらず何度も笑いが起こり、上映後には5分間にわたって興奮のスタンディングオベーションを受けた本作。監督とともにカンヌへ赴いた神楽坂は現地での反応を、「津田さんとのお風呂場のシーンでは、気持ちいいぐらいすごい爆笑が起こった。出てくる石鹸がフランス製のもので、日本でいう牛乳石鹸のようなすごくポピュラーなものなんだそうです。ふたりで真剣に演じれば演じるほど笑いが起こり、でも観客の切り替えはすごくて、シリアスなシーンでは空気が変わって引き締まる。メリハリがすごいなと思いました」と振り返った。

このお風呂場シーンで登場する石鹸について津田は、「役を膨らませる要因として捉えていたんですが、(カンヌを)見越してのことなんだなと…舌を巻きますね」と感心していたが、園監督は、「全然見越してないです(笑)。夫婦のシーンを見たいと思って付け足したんですが、そんなにポピュラーな石鹸だったとは、びっくりですよね」と話し、会場の笑いを誘った。

また、園監督の大ファンだという津田は、撮影を振り返り「夢のようにあっという間に現場が終わってしまいました。園監督は、クランクインの前の飲み会で、“俺が俳優に求めるのはカーペンターズじゃなくて、ジャニス・ジョプリンなんだ”と話していて、それが心に響いた。要は、ちゃんとハートで演じでやって欲しいということなんだなと」。そして、本作が映画デビューとなった小林は、「ただただ凄まじかった。素晴らしい女優から、監督の凄まじいセリフが発せられたり、スタートがかかったら、瞬間で目がカッと変わったり。その空気を作ることができる、パワーとエネルギーを感じました」と話した。

最後に、主演女優3人が女性の観客に向けての見どころを語った。水野は、「共感できる部分があったなら、それは皆さんも同じ闇を少なからず持っているということだと思います。それを受け止めて欲しい」。冨樫は、「映画の中の女性は三者三様。女の生きざまを垣間見ていただいて、自分に立ち返って考えてもらえたらと思います」。神楽坂は、「自分で気付かなかった欲について気づく人もいるかもしれないし、気付かない人もいるかもしれません。そういう風に観た後で語り合えるような映画だと思います。ぜひ観た後で、女性同士で話をして欲しいです」とメッセージを送った。
2011年11月14日
『恋の罪』
2011年11月12日(土)テアトル新宿ほか全国ロードショー
公式サイト:http://www.koi-tumi.com