ニュース&レポート

木村拓哉主演『無限の住人』、原作者も感無量「これ以上のものが無いと言い切れる」

無限の住人

  • Yahoo!ブックマークに登録
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイートする
  • Facebookでシェアする
4月29日(土)より公開される映画『無限の住人』の完成報告記者会見が15日(水)、ザ・リッツ・カールトン東京にて行われ、主演の木村拓哉、共演の杉咲花、福士蒼汰、市原隼人、戸田恵梨香と三池崇史監督が登壇した。
木村拓哉主演『無限の住人』、原作者も感無量「これ以上のものが無いと言い切れる」

完成報告記者会見には、約300人ものマスコミ関係者が集まり、会場は超満員。万次を演じた主演の木村拓哉をはじめ、万次に用心棒を依頼する浅野凜役の杉咲花、最強の女剣士・乙橘槇絵(おとのたちばなまきえ)役の戸田恵梨香、逸刀流(いっとうりゅう)の誇り高き当主・天津影久(あのつかげひさ)役の福士蒼汰、皆殺しのサディスト・尸良(しら)役の市原隼人、三池崇史監督ら豪華布陣が、盛大な拍手に包まれ登場した。

まず初めに、木村拓哉は「こうやって三池組の一員として登壇することができて光栄です。もう少しで皆さんの前に作品を渡せると思うので受け取ってください」と挨拶。続いて、華やかな赤いドレスを身にまとった杉咲花は「素晴らしいスタッフキャストの方が集まった三池組に参加できたことは貴重な経験となりました。この日を迎えることが出来、嬉しく思います」、福士蒼汰は「この映画のキャッチコピーのように“ぶった斬りエンターテイメント”という言葉が本当に合う熱い作品になっていると思います」、市原隼人は「武士の情けや常識を持たず、快楽に走る野郎を演じました。三池監督の作品が好きで、今までにない作品になっていると思います」

ビーズの刺繍が入った白い清楚なドレスをまとった戸田恵梨香は「こんな本格的なアクションが初めてで、女剣士としてどこまでできるのか心配でしたが、出来上がった作品を観て、『さすが三池さんだな』ととても救われました。全キャストの皆さんが本当にかっこいいです」。最後に三池崇史監督は「原作の沙村さんの名前を汚すことなく、日本のキャストとスタッフのポテンシャルの高さを世界中に認識させることができる作品となりました。公開まで突き進んでいきたいと思います」と思い思いに本作の完成を迎えた気持ちを述べた。

本作の出演を決めた際に、三池監督の存在が大きいと語っていた木村。MCが三池組との作品作りについて問うと、木村は「喋る言語は日本語、時代劇、撮影場所は京都と、ザッツ・ジャパニーズなんですが(笑)。三池組スタッフの皆さんのモチベーションが高く、海外の撮影に参加させていただいている感覚になります。自分は出演部として参加させていただきましたが、監督をはじめとするスタッフの皆さんがつくるワンカットワンカットの瞬間に立ち会えることが嬉しく、出来たものを観て感動しましたし、撮影も楽しませていただきました」と、日本という枠に収まらない三池組の魅力について感慨深げに振り返った。

また、1人対300人のクライマックスシーンを含めてすべてのシーンを自身で演じた木村は「監督の色々な発想、発案にどこまで近づくことができるのかと試みることが出来て楽しかったです。撮影では、共演者、アクションに参加して下さるフレームに映りこむすべての人の情熱があり、とにかく怪我に気を付けての撮影ではありましたが、監督が足を骨折しても、それでも絶対に前に進むんだというモチベーションがあったのですごく楽しかったです」と楽し気に現場でのエピソードについてコメント。

撮影現場の骨折について、三池監督は「俺の足が折れたのは老化現象(笑)。ポキっといって、あと2カットだったので撮影を終えて病院に行ったら『折れてます』と言われました(笑)。次の日は6時出発でしたが、骨折に負けず、そんな現場です(笑)!」と、骨折にも負けない熱い現場であった事を明かした。監督の骨折について木村は「そういう状態になったら椅子に座ったり、負担をかけないようにすると思うのですが、三池監督は常に現場にいてくださる方なので、ローリングストーンズのステッカーを貼った杖を持って現場にいらっしゃった」と語り、さらに杖をついていることで周りに気を使われることを嫌がって自転車のベルをつけて現れたエピソードを明かした。

続けて木村は、「当時、(市原)隼人とLINEを交換させていただいて、メッセージを送ったら既読がついてなくて(笑)、さっきお話したら交換した時のLINEの携帯がぐしゃぐしゃになっていたそうで、新機種に変わっていました。無事に新しいLINEを交換することが出来ました(笑)」と、市原とのエピソードも暴露し、会場からは笑いが起きた。

そして、木村が「僕の中ですごく大きな存在」と言うほどに、本作でその存在感を発揮している杉咲は、「凜はほとんどのシーンが万次さんと一緒です。すごく感情豊かな女の子で、初めて台本を読んだときはきちんと集中して臨まなくてはと、演じることが出来るかと不安に思うこともありましたが、現場にいくと、カメラに映らないシーンでも、木村さんが目先にいるシーンには木村さんがいてくれました。寒くても、怪我をされてもアクションをしてくださり本当に感謝しています。現場に立って、現場で本当に起きていることを演じることが出来ました」と、役への不安、そして木村が役柄だけでなく、撮影でも大切な存在になったことを力を込めて語った。杉咲の話を聞いた木村は「それはみんながやられていることなので特別なことではないです」と、座長・木村の顔を見せ、「今日登壇した方、今日いらっしゃらない方も、毎回全力でやらせていただいたので本当にいい現場でした」と撮影現場を振り返った。

また、初めての悪役にして最強の剣士を演じた福士だが、「作品の中では悪と語られていきますが、天津を主人公として見たら僕にとっては悪役ではなく善があり、他の人から見たら悪役に見えてしまうかもしれません。悪を演じようとはせずに自分にとっての善を極めていこうと思いながら演じました。殺陣という面も、僕は武器1つで大変だと思っていたら、木村さんが多くの武器を使用されていてすごいなと思いました。原作でもポイントになっているので、本作でも見どころです」と、役作りの苦労を明かすとともに、木村の役の魅力について言及。

自ら「間違いなくこれまで演じたことのない最恐の役」と言っていた市原は、自身の役について「本当にすごい役で、どのようにアプローチするか悩みました。一匹オオカミで、ハイエナのように残虐な人間なので、ハイエナが生きたまま動物を捕食する映像を毎日見ながら、そしてここでは言えないような残虐な映像をみながら演じました」と役へのアプローチ法を明かし、「三池組は限度がないところが好きです。スクリーンでも入れられない、残虐なシーンがあるほどなのでそこを含めて楽しんでいただけたらと思います」と作品の魅力について熱を込めて語った。

本作でアクション初となる戸田は「初めて刃物を持つので普通の時代劇が参考になりません。武器を使いこなすための練習も難しく、本当に色々なことが勉強になりました。やったことがないことが多かったので楽しかったし、木村さんにアドバイスをいただいたりもしました」とアクションに挑戦してみての感想を興奮気味に語り、撮影現場で木村に助けられたことを明かした。

三池監督は、「最初に話をいただいた時に、これは木村拓哉以外ありえないという直感があった。原作を見てもそう思いますし、きっと運命なんだと思います。沙村さんが19年描かれたものと、木村さんが引き合って我々が巻き込まれた。キャスティングは運命だと思います。それぞれの役を演じた人々のそれぞれの人生と場所、キャリアがあって唯一のシーンが詰まっています。そういった運命的なものを結び付けていくきっかけとなるような最初の一歩を踏み出すというのが自分の仕事です」と木村のキャスティングが運命的なものであったとコメントする。

実は、一足先に本作を鑑賞した原作者の沙村広明からコメントが到着。MCがコメントを読み上げると、原作が大好きと公言する監督は「本当にホッとします。いくら映画の評判が良くてヒットしても19年かけて作った人間に不満を持たれるのは成功ではないので、自分の仕事としてはまず一段階がクリアでしょうか」と安堵の表情を見せた。続けて「みんな生き生きと『無限の住人』で役を演じることを楽しんでいるのが伝わったんだと思います」とキャスト陣の演技を振り返り、喜びのコメントを寄せた。

沙村広明(原作者) コメント

今まで何度か映像化の話はいただいていたのですが実現せず、今回三池崇史監督・木村拓哉さん主演という豪華すぎる布陣で
映画化が実現し感無量です。私のライフワークとなっていた連載19年・30巻の『無限の住人』を、一本の映画にまとめていただき、極上のエンタテイメントに仕上げていただいたことをとても感謝しています。思っていた以上に剣術のシーンも多く、アクションシーンの迫力はすごいです。俳優の皆さんの熱演には頭が下がるばかりです。原作者としてこれ以上のものが無いと言い切れる映画に仕上がっています。大きなスクリーンで楽しんでください。


記者からの質疑応答



Q.不死身で独眼で“死ねない”男という特殊なキャラクターである万次を演じるうえで、意識した点はありましたか?
木村:沙村先生の原作を楽しんだ後にクランクインさせていただきました。杉咲さんが演じた町や凜がいて自分の存在を構築することができました。彼女を守れれば自分はどうなってもいいやという思いを込めて演じました。

Q.独眼で演じたことについては?
監督がプレゼンをしてくださったのですが、沙村先生のOKをいただくには原作通りにしないといけないなと思い、沙村先生が生み出したものを作り出すために、独眼で演じました。

Q.映画に限らずチームワークが大切だと思います。まとめるためにどのようにされましたか?
木村:意識はそこまでしてないのですが、やはり色々な方が自分と向き合ってくださった作品です。スタッフの皆さんが共存してくれている撮影現場という現場にいるということ自体がまず三池組の一員としての権利でもあるのでその権利をいかしてずっと現場にいました。

Q.プロモーションも始まると思いますが、皆さん本当に良いチームですか?
木村:はい。本当にありがたいです。

Q.共演したキャストと一番印象に残っていることをお教えください。
木村:杉咲さんとは撮影中ずっとご一緒させていただいて、どんな状況においても120%で臨んでいらっしゃいました。それを横で感じることができ、自分が何かするときは彼女に対して全力に答えたいなと思わせてくださったので感謝しています。独特なアプローチをしてくれた隼人は、彼のような表現者が自分の周りにいてこそ今回の作品が出来上がったんだなと感じさせてくれて感謝しています。撮影が終わってそれぞれの場所に散っていくんですが、散った先で彼が表現しているものについ興味が向いてしまいます。当時、LINEを交換させていただいて、メッセージを送ったら既読がついてなくて(笑)、さっきお話したら交換した時のLINEの携帯がぐしゃぐしゃになっていたそうで、新機種に変わっていました。無事に新しいLINEを交換することが出来ました(笑)。

市原:こんな座長初めてです。人の評判ではなく、ちゃんとその人を目の前にして印象を決めたいと思っているんですが、木村さんは自分のことよりも周りの事を気にかけている本当に素晴らしい人間だと思います。カメラマンが現場で首が回らなくなってしまったんですが、カメラマンさんのところにいってマッサージしてあげたり、三池監督の怪我をLINEで伝えたら、『現場が好きな人間だからその分汲んであげなきゃ』と仰っていて、木村さんは自分の事よりも周りの事を、自分の時間を削ってでも考えることのできる方。そういう座長は初めてで、こういう男になりたいと思っていますし、感謝しています!

Q.世界中で大人気の原作で世界の映画祭を意識されているのでしょうか?
監督:それぞれの映画祭の特徴もあるので映画祭を意識してというのは難しい。マクロというか自分たちの小さなところにこだわり、自分自身で今すべきことに注力していくことが大事。その結果結果世界の映画祭に結びつくと思っています。しかし、色々なところで上映することになると思うので楽しみにしています。

◆最後に、木村より一言
木村:今日はありがとうございました。くれぐれも映画を観ていただく際は、お席に着く前にお手洗いに行って(笑)、最後の最後まで見てください。エンドロールで作品に関わってくれたすべての人の名前が流れるのでしっかりと見届けてから劇場を後にしてほしいと思っています。

2017年2月16日
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
『無限の住人』
2017年4月29日(土・祝) 全国ロードショー
公式サイト:http://mugen-movie.jp