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堺雅人「心に響く要素がたくさんある作品」─『日輪の遺産』完成披露試写会

日輪の遺産

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ベストセラー作家・浅田次郎の原作を映画化した『日輪の遺産』の完成披露試写会が行われ、堺雅人、福士誠治、ユースケ・サンタマリア、森迫永依、松本花奈ら出演者と、佐々部清監督が登壇。映画に登場する17人の女生徒たちと、イメージソングを歌う元ちとせも応援に駆けつけた。
堺雅人「心に響く要素がたくさんある作品」─『日輪の遺産』完成披露試写会

映画『日輪の遺産』は、「鉄道員」「地下鉄に乗って」など、数々の名作を世に送り出してきた浅田次郎の原作を、『夕凪の街 桜の国』『出口のない海』の佐々部清監督が映画化。終戦間際の日本を舞台に、マッカーサーの財宝隠匿の任務を帯びた3人の軍人と、そこに勤労動員された20人の少女の運命を描いた戦争ドラマ。

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主演の堺雅人は、自身の演じた主人公・真柴少佐について、「(1945年)8月15日は、今までのルールが全て崩れ、新しいルールも定まらないなか、手探りで自分なりの考え方、生き方をその場で作っていくという、非常に深い、大人の魅力をもった人物だと思って演じていました」と振り返り、「撮影は昨年の6月。その時は今の日本がこういう状況になっているとは誰一人思っていなかった。こういう時だからこそ、皆さまの心に響く要素がたくさんある作品になっていると思います」とアピールした。

佐々部監督の『チルソクの夏』でデビューした福士誠二は、本作で真柴とともに極秘任務に就く小泉主計中尉を演じる。8年ぶりとなった監督との仕事について、「ゼロの状態を知っている監督と8年ぶりに出会うのは、成長を見られるような緊張感もありました。萎縮しつつも胸を張って頑張りました」と語った。

森脇女学校の教師・野口孝吉を演じたユースケ・サンタマリアは、「いつもと違う穏やかな役柄でしたね」と振られると、会場からは早くも笑い声が…。ユースケは「最近こういったシリアスな役が多いですよ!男ってのは、人生の中で一度や二度、愛する者のために命をかける瞬間があるかもしれないけど、この可愛い女生徒が過酷な運命に巻き込まれていくっていうのは、かわいそうで…。でも、現場では役者陣やスタッフ、何より女の子たちの純粋な笑顔に助けてもらいました」と真剣な表情で語るものの、それとは裏腹に、会場からは終始笑い声が聞こえ、「一生懸命話していてもふざけているように見えるのは、僕のパブリックイメージですね」と嘆いた。

一方、そんなユースケの教え子を演じた森迫永依と松本花奈は、「撮影前に当時の女学生の日記を読んだり、実際に学徒動員された方にお話を聞きました。演じる上でとても基調な時間となりました」(森迫)。「監督やスタッフから当時の少女たちの立ち姿や歩き方、気持ちを教えて頂き、当時そんな少女がいたんだと思いながら演じました」(松本)と話し、次いでユースケの呼びかけと共に会場後方から17人の女生徒がステージに登場した。

さらに、イメージソングを担当した元ちとせもゲストとして駆けつけ、新曲「永遠(トワ)の調べ」を生歌で披露。元は、「映画のお話を基にイメージが膨らんでいきました。誰もが永遠の眠りにつく時に贈ってもらいたい歌があるんじゃないか、その歌があることで残された人たちの中に生き続けるはず。この映画の中の少女たちにそんな歌があって欲しいと思いながらレコーディングしました」と、楽曲に込めた想いを語った。生歌を側で聴いていた堺は、「力強い祈りの歌。今の日本に染みいるメッセージじゃないかと思います」と感想を述べた。

最後に監督は、「この映画は、「ひめゆりの塔」の悲劇ではなく、日本人が立ち上がるさまを、我々が受け止められるような映画にしたいなと思いました。それがきっと浅田先生の「日輪の遺産」という原作に込められた想いだと思ったので、そこを注意深く脚本にしていきました。今公開できることに誇りを持っています。戦争から66年経った今、日本にとってそれ以来の有事だと思っています。この映画は、今こそ、我々が頑張らなければいけないというビタミン剤、栄養剤になっていると思います」と会場にメッセージを送った。
2011年8月9日
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『日輪の遺産』
2011年8月27日(土)、角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー
公式サイト:http://www.nichirin-movie.jp/