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ベルリン映画祭特別功労賞受賞の山田洋次監督、吉永&鶴瓶の夫婦役に乗り気

おとうと

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山田洋次監督、吉永小百合&笑福亭鶴瓶 主演の映画『おとうと』が1月30日に初日を迎え、東京・有楽町の丸の内ピカデリー1にて監督・キャストらが登壇し、舞台挨拶が行われた。また、第60回ベルリン国際映画祭において、山田監督に特別功労賞が贈られるというニュースも飛び込み、会場はお祝いムード一色となった。
画像:ベルリン映画祭特別功労賞受賞の山田洋次監督、吉永&鶴瓶の夫婦役に乗り気

映画『おとうと』は、東京で堅実に生きてきた姉と、大阪で何かと問題ばかりを起こしてきた弟との、再会と別れを優しく切々と謳いあげる、笑いと涙にあふれた物語。満員の観客を前に行われた舞台挨拶では、「おねーちゃーん!」「鉄っちゃーん!」という掛け声がかかる中、山田洋次監督と吉永小百合、笑福亭鶴瓶、蒼井優、加瀬亮、石田ゆり子、小林稔侍らキャスト陣が勢揃いした。

吉永演じる吟子の一人娘、小春を演じた蒼井は、「この作品に携って、両親と話す機会が増え、素直に感謝を伝えられるようになりました。ぜひ、多くの方に観ていただきたいです。」と満面の微笑みを見せ、小春の幼なじみの長田亨を演じた加瀬は、「自分が小さい頃から見ていた方々の中にいて不思議な気持ちだった。皆さんとお仕事をさせていただいて、今、失われつつあるものや、これから自分が経験するであろうことを感じて、心が膨らんだ気がする」と、初参加の“山田組”ならぬ“山田学校”で得たものの大きさを実感した様子だった。

劇中で、民間ホスピス“みどりのいえ”を運営する小宮山千秋を演じた石田は、「私が演じた役のモデルになった方にお会いしたんですが、本当にマリア様みたいな方でした。自分の俗っぽさに落ち込んでしまいました。」と明かした。そして、「自分が一番出来の悪い生徒だった」と語る小林は、「台詞を言うのに精一杯で、なるべく監督とも目を合わせないようにしていたなぁ」と笑いをとりつつ、「この映画を観たら、3日間くらいは(家族に)優しくなれると思います。3日過ぎたら、喧嘩するかもしれないが、その方が健全だと思います(笑)」と語りかけた。

そして、「昨夜は興奮してしまって、なかなか寝付けませんでした」という吉永だが、一方の鶴瓶は「昨日は遅くまでお酒を飲んでいたので、コロッと寝てしまいました(笑)。そういえば、TV番組で吉永さんが、「次は夫婦役でご一緒しましょう」と言って下さり、指切りげんまんしました。吉永さんの大ファンのタモリさんや西田敏行さんが見たら怒りますよ(笑)」と自慢げに語ると、山田監督は「この2人が夫婦役なら、色々なアイデアが浮かびそうですね。」と乗り気。『母べえ』では親類、本作では姉弟を演じた2人が、遂に夫婦として再々共演なるのか?キャストからの提案にまんざらでもない様子の監督だった。


また、2月11日(現地時間)より開幕される、第60回ベルリン国際映画祭のクロージング作品として上映される本作。この日、同映画祭における、山田洋次監督の特別功労賞(ベルリナーレ・カメラ)受賞が発表され、吉永より祝福の花束が贈られた。ベルリナーレ・カメラ(Berlinale Kamera)は、映画界に多大な貢献をした個人、団体に授与されるもので、日本人では市川崑監督('00)、熊井啓監督('01)に続いて3人目の受賞となる。

この受賞について山田監督は、「かつて市川崑監督が受賞したものと同じ賞をいただけるのは光栄です。この映画は崑さんの『おとうと』がヒントになって作った作品です。崑さんが生きていらしたら、報告に行きたかった。」と、故人を偲びながら、「長年、僕の映画を観続けて下さった皆さんや、スタッフ・キャストに感謝を申し上げます」と挨拶した。

喜びのあまり、監督と熱い抱擁を交わした吉永は、「私も山田監督のお供をしてベルリンに行って、喜びを分かち合いたい」と語り、「今日は嬉しくて嬉しくて、監督を胴上げしたいです!」と意気込むと、鶴瓶がすかさず「出来ないから、やめときなはれ!」と突っ込み、会場が笑いに包まれた。
2010年2月1日
『おとうと』
2010年1月30日(土)ロードショー
公式サイト:http://www.ototo-movie.jp/