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ロブ・ライナー監督が初来日!「自由な報道なくして、民主主義は成立しない」

記者たち 〜衝撃と畏怖の真実〜

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不朽の名作『スタンド・バイ・ミー』『ミザリー』『最高の人生の見つけ方』などで知られる名匠ロブ・ライナー監督が、最新監督・出演作『記者たち 〜衝撃と畏怖の真実〜』のプロモーションのため初来日。都内で行われた試写会の舞台挨拶に登壇した。
ロブ・ライナー監督が初来日!「自由な報道なくして、民主主義は成立しない」

監督生活35年目にして初来日となったライナー監督は「ありがとう!コンニチワ!」と日本語で挨拶し登場。「日本に来るというチャンスにやっと恵まれました。私の監督作品の中で一番自分に近い作品が『スタンド・バイ・ミー』ですが、それが日本でヒットし、いまだに愛されていることを知っています」とファンに感謝し会場を沸かせた。2008年に日本公開し、主演・吉永小百合で日本版リメイクも決定している監督作『最高の人生の見つけ方』の原題『The Bucket List』にかけて「これで僕の“Bucket List”の中の“日本に来る”という項目にチェックを入れられたよ!」と満面の笑みだった。

『記者たち 〜衝撃と畏怖の真実〜』は、ウディ・ハレルソン、ジェームズ・マースデン、トミー・リー・ジョーンズ、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ジェシカ・ビールら豪華演技派スター総出演で描く実録社会派ドラマ。イラク戦争突入前夜のアメリカを舞台に、政府の打ち出したイラク侵攻の正当性に大手メディアが騙されていく中で、中堅新聞社ナイト・リッダーの記者ジョナサン・ランデー(ハレルソン)とウォーレン・ストロベル(マースデン)がアメリカのウソを暴いていく姿を描く。

製作・監督・出演のライナー監督は「アメリカのイラク侵攻以来、この物語を映画にしたかった」と、2003年から構想していた念願の企画だったと明かし「嘘の情報を根拠に、イラク戦争という大惨事をアメリカが引き起こすとは信じられなかった。我々もどういうことが起こっているのかを分かっていたが、主流メディアは政府発表を垂れ流すばかり。真実を伝える努力を怠っていた」と怒り心頭。そんな中、ドキュメンタリーで中堅新聞社ナイト・リッダーだけが政府の欺瞞という真実を伝え続けていたことを知り、「彼らの奮闘を手掛かりに、物語を伝えられると思った」と映画化が本格的に始動したという。

ライナー監督は「この映画は警鐘を鳴らす作品」と表し「自由な報道なくして、民主主義は成立しません。メディアが真実を追求し、一般大衆がそれを知らなければ再びイラク戦争のような惨事が起こる」と断言。“フェイクニュース”などの現代社会がはらむ問題を引き合いに出し「トランプ大統領は“メディアは民衆の敵だ”というが、報道が真実を伝えられなければ独裁政治が生まれる。それを阻止するためには、一般市民が、何が今起きているのかを知らなければいけない。それでこそ民主主義だ」と熱弁した。

これまで数々の傑作・名作を生み出してきたライナー監督。映画を作る上での信念を聞かれると「人間をあるがままに捉えること、撮影現場では役者がリアルな演技ができるような雰囲気を作ること。そして娯楽性を持たせることを大切にしている。それは観客に考えて感じてほしいから」と答え、名匠フランク・キャプラ監督の「観客の時間を無駄にするな」という格言を引き合いに出して「観客は人生という限られた時間の中で映画を観てくれるわけだから、何かを考えさせて、楽しませて、何かを持ち帰らせることを大切にしている」と映画監督としての信条を明かした。

ジャック・ニコルソン&モーガン・フリーマンが共演した映画『最高の人生の見つけ方』は今年、吉永小百合と天海祐希共演で日本版リメイクが製作される。これについてライナー監督は「二人にはジャックとモーガンが楽しんでいたのと同じくらい楽しんでもらえれば、きっといい作品になるだろうね!」と期待し「女性2人の物語としてリメイクされ、さらにそれが日本の大スターと聞いて、素晴らしい企画だと思った。お互いの演技を楽しみながら作ってもらって、ジャックとモーガンが作り上げたような作品にしてほしい」とエールを送った。

最後に、この日は、節分が近いということで、ライナー監督が人生初の豆まきに挑戦。「フクワウチ〜」と升からマメをまいたライナー監督は「豆をゲットした人は手を挙げて!福を感じてもらえれば嬉しいね!」と日本の風習を満喫しつつ「映画を心から楽しんでほしい。時間の無駄にならないことを祈っているよ!」と本作をアピールした。
2019年2月1日
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