ニュース&レポート

スコセッシ監督と日本人キャストが勢揃い! 『沈黙−サイレンス−』ジャパンプレミア

沈黙−サイレンス−

  • Facebookでシェアする
  • ツイートする
遠藤周作の同名小説を映画化した『沈黙−サイレンス−』のジャパンプレミアが17日(火)、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、監督のマーティン・スコセッシと、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮ら日本人キャストが舞台挨拶に登壇した。
スコセッシ監督と日本人キャストが勢揃い! 『沈黙−サイレンス−』ジャパンプレミア

80を超える媒体が集まった舞台挨拶に登場したマーティン・スコセッシ監督は、「アリガトウ、アリガトウ」と何度もお礼の言葉を口にし、「東京でキャストの皆さんと再会できて、とても感慨深い。編集のセルマと一緒に2年かけて編集をしてきたので、私としては2年間ずっと皆さんとお付き合いを続けてきたような、昨日会ったばかりのような気持ちです」と、日本人キャストとの再会に顔をほころばせた。長い製作期間が必要だったことについて、「遠藤周作氏のメッセージを咀嚼し、どのように映画化するか。原作とともに生きてきたことで私自身たくさんのことを学び、私生活の変化もあって、その経験がこの作品をより豊かなものにした」と語った。

キチジロー役の窪塚洋介は、「何度も日本を訪れ、この国と我々に最大の敬意を払ってくれた監督を前にしたら、大変な撮影もすべて喜びだった。今日は役者人生で最良の日」と熱い言葉で挨拶。浅野忠信は、「監督はいつも、精細な演技を見守ってくれた。やさしさ、一緒に映画を作る姿勢に学ぶことが多かった」と、監督への感謝を述べた。

スコセッシ演出で狡猾な奉行の熱演が高く評価されるイッセー尾形は、「世間では悪役で通っている井上を、家でじっくり育てることができた。井上は、根は優しい人間なんです」と場内を沸かせた後、監督に向かって「キリシタンだけではなく、世間と戦っていた井上を、監督は優しく温かく見守ってくれました。本当に感謝しています。Thank you very much.」と謝辞を贈った。

敬虔な信者モチキを演じた塚本晋也は、「自分の中でスコセッシ教を作り、自作の『野火』とも重なる未来の子どもたちへの祈りを込める気持ちを重ね、撮影に臨んだ」とコメントすると、監督が「塚本が壮絶な演技を披露する水磔のシーンの撮影では、感極まって涙するスタッフがいた」と、撮影時を振り返った。

本作でハリウッドデビューとなった小松菜奈は、「撮影に参加した時は19歳。十代でとても貴重な体験が出来た。原作の「沈黙」には耳慣れない言葉もあり、難しいと感じたりもしたが、完成した映画を若い人たちが見たらどんな感想を持つのか、公開が今から楽しみ」と、同世代の若者たちに観てもらいたいと抱負を述べた。撮影時に苦労したことを聞かれ、「(加瀬が演じる夫の信者)ジュアンに悲劇が訪れるシーンで感情をむき出しにするシーンを撮ったが、陽が落ちてしまい映像がつながらず、撮り直しになった。その時、思わず泣いてしまった」と撮影時のエピソードを披露。この時の小松の演技について、「彼女の激しい演技は本当に素晴らしく、驚かされた。『もう一度撮らせてほしい』というのはとても気が引けたのですが、でも彼女は再び同じくらい激しい演技を見せてくれた」と、彼女の熱演を監督が優しくフォローし、微笑んだ。

海外作品の経験が豊富な加瀬亮は、「小松さんは芝居に入ると200%くらいの力を出すので、あのシーンの事は良く覚えている。撮影が終わるともう倒れてしまうのではと思うくらいにパワーを出しきる」と振り返った。また、本作への参加は「キャスト、監督の名前を聞いて、久しぶりにワクワクして参加した。信仰を探しながら演じていた」とのこと。

イッセー尾形は、「監督は僕の演技の全てを取り込んでくれて、本当に幸せの連続だった。同時に、スタッフの皆さんがいなければ成り立たない映画だった。言葉の問題だけではなく、朝早くから夜遅くまでハプニングの連続を乗り越えながら、それでも翌朝にはまた笑顔で僕たちを迎えてくれる。彼らのおかげで、この映画は成り立っている」と、監督、日本からロケ地台湾に入ったスタッフの奮闘を讃えた。

「アリガトウ」と終始笑顔のマーティン・スコセッシと、監督渾身の作品に全力で挑んだ日本人キャストたちは爽やかな顔で会場を後にした。
2017年1月18日
『沈黙-サイレンス-』
2017年1月21日(土)全国ロードショー
公式サイト:http://chinmoku.jp/