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“現代の若者たちの想い”とは?『ソラニン』三木監督がトークショー付き試写会に登場

ソラニン

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4月3日(土)より公開となる、宮崎あおい主演の青春恋愛映画『ソラニン』。夢と現実に葛藤しながら生きる若者たちをリアルに描いた本作の試写会が行われ、三木孝浩監督とヴィレッジヴァンガードONLINE“中の人”こと中本恵二氏がトークショーに登壇した。
画像:『ソラニン』三木監督がトークショー付き試写会に登場


若者たちから圧倒的な人気を誇る「遊べる本屋」ヴィレッジヴァンガードの主催で行われたこの試写会で、鑑賞直後に登壇した中本氏は、映画について「今もうるうるして感動さめやらぬ感じです。ラストのライブシーンで宮崎あおいさんがギターを弾いている時の表情は、演技を超えてかなり(役に)入っている。原作に忠実で、なおかつ映画ならではのオリジナルエピソードもあって、原作を読んでいる人もそこを比較しながら楽しめると思いました。一言でいえば、“観てよかった!”」と絶賛した。そして、原作が発売された当時(2005年)の実店舗での状況を、「バイトの子に勧められて読んだら本当に面白かった。主役が、話の中盤で死んでしまうなんてお話はなかなかないと思って、売る側としても「売ってやろう!」と思いました。当時、かなり押して、やはりお客さんの反応も良くて売れていきました。」と振り返った。

原作について三木監督は、「音楽をテーマにしつつも、「夢を持っているんだけど、まっすぐにつきすすめないモヤモヤ感・冷めている感じ・想いと戦っている感じ」にすごく共感出来たし、面白いと思った。主人公たちの悩みごと(将来への不安など)は、きっと何十年も年上の人からすると、大したことのないテーマかもしれないけど、自分にとっては「生きるか死ぬか」の事態。きっと誰しも経験してきたことだと思うし、だから世代を超えて共感されているんじゃないかなと思います。」と語った。

また、三木監督自身が映画の主人公の世代だった頃と現代を比較して、「あの頃は斜に構える感じでも、根本は明るいというか、もう少し呑気だった。「ソラニン」のシビアな感じは、この世代ならではかもしれないですね。自分の出来る幅が見えてしまうというか、設定出来てしまう。自分より上の世代の人たちって、先が見えないからこそ、明るい希望を持って前に進めたんじゃないかと思う。僕は徳島の田舎育ちで、高校時代に「映画監督を目指すよ」と周りに話して、なんとなくビデオを回して作った映像を見て「これは傑作なんじゃないか!」って幻想して、それがモチベーションにもつながっていた。でも今は、曲を作ればすぐに MySpace に上げられて、同時に世間にも評価されてしまう。一気にプロのレベル、世界レベルに立たされて、自分のレベルにもある程度の想定がついてしまいますよね。」と鋭く分析。店舗やONLINEで、現代の若者たちと一番近くで接している中本氏も「確かに、「世界が開けたような気がした」感覚を得る機会が、どんどん少なくなってきていると思う。今は、ネットで検索すればなんでも見れてしまう時代。自分で発見してそれに感動するような機会が少ないですね。」と頷いていた。

この日、イベントに参加したのは、ヴィレッジヴァンガードで当選した生粋のカルチャー好きの若い世代が多く、なんと原作を読んでいる人が約7割いたという驚くべき状況。鑑賞した後の客席からは、「種田たちが夢と現実でもがく感じにすごく共感した。」などの意見が寄せられ、生の感想に登壇者が真剣に耳を傾ける場面も。

最後に三木監督は、今後の展望について「浅野先生の別作品もやってみたいですね。「世界の終りと夜明け前」が大好きなので是非映像化したいです。」と意欲的に語った。
2010年3月18日
『ソラニン』
2010年4月3日(土)新宿ピカデリー、渋谷シネクイント他全国ロードショー!
公式サイト:http://solanin-movie.jp/