ニュース&レポート

岩井俊二監督、ヨーロッパではアニメ監督だと思われている!?今後のアニメ制作にも意欲

第29回東京国際映画祭

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイートする
  • Facebookでシェアする
25日(火)に開幕を迎える東京国際映画祭のJapan Now部門<監督特集 岩井俊二>の記者会見が、日本外国特派員協会(FCCJ)にて行われ、岩井俊二監督と、映画祭ディレクター・ジェネラル椎名保、プログラミング・アドバイザー安藤紘平が出席。Japan Now部門のQ&Aに参加するゲストなども発表された。
岩井俊二監督、ヨーロッパではアニメ監督だと思われている!?今後のアニメ制作にも意欲

昨年新たに設立された「Japan Now」部門。今、一番海外に発信したい監督にスポットを当てる本部門では、今年、国内外で幅広く活躍し、アジアで絶大な人気を誇る日本を代表する映画監督・岩井俊二監督を特集する。

本部門のプログラミング・ディレクター 安藤紘平は「外国の方はもちろん日本人の方にも今の日本映画を見てほしい。作品を通じて日本の【美意識・今・文化】を知ってほしい。そしてそれらを作ったクリエイターを紹介したい」という本部門のコンセプトを説明。今年の特集について「『リップヴァンウィンクルの花嫁』を見たときに日本人に生まれて誇らしいと思った。岩井監督は岩井美術と呼ばれる独特な美意識をもって現代の若者の姿を描く稀有な監督ですが、今回の作品を見てその力を更に上げたと思いました」と岩井監督を賞賛し、上映作品5作(『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』『Love Letter』『スワロウテイル』『ヴァンパイア』『リップヴァンウィンクルの花嫁』)を紹介した。

岩井監督は、「東京国際映画祭に特集という形で呼んでいただきありがとうございます。5つも上映していただけるとお聞きし、嬉しく思っています」と挨拶し、「こういう機会は、リラックスして映画ファン・映画批評家の方たちと向き合い、一緒に映画を楽しめるので嬉しい。劇場公開の時には言い知れぬプレッシャーがあり、楽しめないので…。バケーションに近い感覚があります」と喜んだ。

自身の作品が、日本のみならず海外でも人気を博していることについては、「自分でもこのようになるとは思ってもみませんでした。『Love Letter』を作るまでお隣の韓国にも行ったことがなく、どんな人がいるのかも想像できませんでした。僕自身は少しも意識をしていませんが、気が付くといろいろな架け橋的な立場に置かれることが多い。荷が重いのですが、そういう運命のもとに生まれたと思い観念しました。出来るのは映画を作って上映することだけです」

また「中国との合作の予定は?」との質問には、「すでにプロデュースという形で携わり、今もいくつか関わっております。中国だけでなく、日本もふくめ映画市場が広がり、盛り上がるほうが、アート映画の居場所は作りやすい。そういう意味で可能性があると思います」。さらにロシアの記者から「ロシアでの活動は視野にありますか?」と聞かれ、「ロシア映画は非常にクオリティも高く、良い意味でゴージャスで大作な印象があります。機会があれば、黒澤明監督の『デルス・ウザーラ』に習って、ぜひ挑戦したいです。機会をください!」とアピールした。

2015年に初めての長編アニメーション(『花とアリス殺人事件』)に挑戦した岩井監督。今後のアニメーション制作について、「僕の【岩井流】と呼ばれるアニメーションの作り方があるんです。いまでも(一緒に活動をしている)チームがあります。現在、実はミュージッククリップを作成中で、実写とは全く勝手が違うのですが、(アニメーション制作を)もの凄くやりたい!と思っています。『花とアリス殺人事件』はヨーロッパでも公開されていて、ヨーロッパの人は、自分をアニメーション監督だと思っている人もいて(笑)。このままヨーロッパの人たちにも知っていただきたいですね」と抱負を語った。

映画祭では10月25日(火)~11月3日(木・祝)の10日間の開催期間中、200以上もの映画が上映され、世界中から訪れた著名なゲストが多数登場し、Q&Aやシンポジウムが開催されるなど、東京国際映画祭ならではのイベントが目白押し。Japan Now部門では「監督特集 岩井俊二」の5作品のほか、現在公開中の『君の名は。』『シン・ゴジラ』『ダゲレオタイプの女』『怒り』など話題作も上映。上映時には、新海誠監督、宮藤官九郎監督、黒沢清監督などがQ&Aに参加する。

「Jpan Now 」上映ラインナップ


10月26日(水)19:00 『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』ゲスト:宮藤官九郎(監督)
10月27日(木)10:35 『君の名は。』 ゲスト:新海誠(監督)
10月27日(木)13:55 『ダゲレオタイプの女』 ゲスト:黒沢清(監督)
10月27日(木)17:30 『湯を沸かすほどの熱い愛』 ゲスト:中野量太(監督)
10月27日(木)20:55 『少女』 ゲスト:三島有紀子(監督)
10月28日(金)12:00 『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』
10月28日(金)16:00 『Love Letter』 ゲスト:岩井俊二(監督)
10月28日(金)20:00 『スワロウテイル』 ゲスト:岩井俊二(監督)
10月29日(土)12:00 『ヴァンパイア』 ゲスト:岩井俊二(監督)
10月29日(土)16:00 『リップヴァンウィンクルの花嫁』ゲスト:岩井俊二(監督)
10月29日(土)22:30 『ハッピーアワー』ゲスト(スカイプ):濱口竜介(監督)
10月30日(日)10:25 『だれかの木琴』 ゲスト:東陽一(監督)
10月30日(日)13:40 『淵に立つ』 ゲスト:深田晃司(監督)
10月30日(日)17:05 『シン・ゴジラ』 ゲスト:山内章弘 (プロデューサー) 犬童一心
10月30日(日)20:25 『怒り』 ゲスト:李相日(監督)
10月31日(月)20:50 『団地』 ゲスト:阪本順治(監督)
2016年10月5日
  • このエントリーをはてなブックマークに追加