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『夢売るふたり』第37回トロント国際映画祭でワールドプレミア!西川美和監督が舞台挨拶に登壇

夢売るふたり

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松たか子、阿部サダヲ初共演、西川美和監督最新作『夢売るふたり』(公開中)。本作のワールドプレミアが、9月10日(月・現地時間)夜に第37回トロント国際映画祭にて行われ、西川美和監督が舞台挨拶とQ&Aに登壇した。
『夢売るふたり』第37回トロント国際映画祭でワールドプレミア!西川美和監督が舞台挨拶に登壇

トロント国際映画祭は、カナダ最大の都市、トロントで毎年9月に開催される北米最大の映画祭で、米国アカデミー賞の前哨戦とも言われる極めて重要な映画祭。本映画祭はノン・コンペであるため、観客賞(ピープルズ・チョイス・アワード)が最高賞となり、過去には『スラムドッグ$ミリオネア』、『プレシャス』、『英国王のスピーチ』など、その後にアカデミー賞を受賞する作品が数多く選ばれている。

現地時間9月10日(月)夜、トロント市内のBell Lightbox にて行われた『夢売るふたり』ワールドプレミア。上映前の舞台挨拶で、満席となった客席に迎えられた西川監督は、「(トロント映画祭の常連である師匠の)是枝裕和監督から、トロントはとてもいい映画祭だといつも聞いていたので、ここに来ることができて本当に嬉しいです」と挨拶。上映中は終始笑いが起き、エンドロールが流れると会場は大きな拍手に包まれ、上映後の西川監督と客席のQ&Aも大いに盛り上がった。

Q&Aでは、オリジナル脚本に拘る理由を聞かれた西川監督は、「今の日本では、原作がある映画がほとんどです。物語を作るのはいちばん大変な作業です。苦しいんだけれど、最もやりがいを感じる作業でもあります。私の場合は、自分が作った物語だからこそ、責任をもって監督ができるんです。だからオリジナルの脚本を書くことは今後も続けて行きたいと思っています」とコメント。

映画のテーマについては、「女性の生き方が非常に多様化していて、生き方に色々な選択肢があるだけに、そのぶん悩みが多く生きづらい世の中になっていると感じるんです。そんな女性たちの悩みを描きたいという思いがありました」と語り、“結婚詐欺”について、「傍から見たら、満足しているように見える女性でもどこか欠落していて、その欠落している部分に付け込まれるというのは誰でもあるのではないか。だから気をつけてくださいね(笑)」。さらには、劇中に登場する食べ物と夫婦の関係性を問われ、「そんな質問をされたのは初めてです(笑)」と、海外の観客の視点に驚きを見せ、「特にそういった意図はありませんでしたが、夫婦で結婚詐欺をするという設定にしたときに、夫婦一緒に仕事をしている自営業がいいと考え、居酒屋にしました」と回答した。

最後に西川監督は、「ちょうどこの映画の準備中に、日本では大きな震災がありまして、映画を作ること自体に疑問を抱いた時期もありました。でも、震災に遭われた方が、いつか日常に戻れた時に、また新しい物語を観られる環境を作っておきたいと思って、頑張って作りました。今日はありがとうございました」と、映画作りに込めた思いを語った。

映画『夢売るふたり』は、トロント映画祭に続き、第31回バンクーバー国際映画祭(9/27~10/21)、第56回ロンドン映画祭(10/10~21)、第48回シカゴ国際映画祭(10/11~25)、第16回オーストラリア日本映画祭(11/16~19)へも出品が決定しており、今後も海外での評価が多いに期待されている。
2012年9月12日
『夢売るふたり』
2012年9月8日(土)全国ロードショー
公式サイト:http://yumeuru.asmik-ace.co.jp/